「リピッド」と「ステロール」

全粒穀物の大切さ

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全粒穀物とは、糠となる果皮、種皮、胚、胚乳表層部といった部位を除去していない未精白の穀物や、それを使用した製品のことをいい、主に玄米、玄米を発芽させた発芽玄米、ふすまを取っていない麦、全粒粉の小麦を使った食品、オートミール、挽きぐるみのそばなどがあります。近年日本でも、全粒穀物にあたる「雑穀米」が注目を集めるようになってきました。

こうした穀物は精白したものより食物繊維やビタミンB1をはじめとしたビタミンB群、鉄分をはじめとしたミネラルが多く、栄養価に富むことから、健康や美容目的に食べられています。また食物繊維を多く含むことから消化吸収を緩やかにし、長時間に渡って空腹感を避けることができます。これにより血糖値が急激に上がりにくいことから、疾患の予防につながるとも言われています。

私たちの主食となる米や麦などの穀類は、一般的には精白され、中心部分の炭水化物のみになった部分しか口にできなくなっています。しかし精白することによって失われた栄養の中には、私たちの身体に不可欠な栄養素が存在しているのです。それが不飽和脂肪酸であるリピッドとステロールという油です。私たちの身体を構成している60兆個とも、73兆個とも言われる細胞すべてには細胞膜という外壁があり、その構成成分として欠くことができないのが、このリピッドとステロールなのです。

良い油と悪い油

全粒穀物の表皮の部分に含まれるこのリピッドとステロールは、摂取すべき良い油といえるのですが、とてもデリケートで壊れやすく、化学物質や熱、酸素などにさらされると変質したり、すぐに酸化してしまいます。

一方、加工度の高い食用油であるサラダオイルやてんぷら油、マーガリンからは身体に良い油をとることはできません。このように加工度の高い食用油や、中性脂肪、過酸化脂質などの身体にとって良くない油ではなく、「必須脂肪」という、身体には食物から摂らなければいけない油があることを覚えておいてください。

全粒穀物に含まれる油と同様に、青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸も、積極的に取るべき良い油です。

細胞レベルの栄養

私たちが飲んだり食べたりした有効成分が必ず身体の中で使われるとは限りません。有効成分から得られる良い影響を期待できるのは、身体の中で「使われた」場合です。

栄養を必要としている細胞の中にきちんと栄養が届いてはじめて「使われた」ということになります。細胞膜の材料となる油が不足し、細胞膜自体が栄養不足の状態だと、細胞内まで栄養を届けることができず、新陳代謝の悪い状態になってしまいます。

細胞膜の原材料となる栄養を過不足なく摂り、栄養に満ちた細胞膜を維持することが大切です。

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