「カロチノイド」
防御:抗酸化

私たちの身体は60兆個とも73兆個ともいわれる細胞で構成されています。これらの細胞は、24時間休みなく生態活動を続けていて、皮肉なことにその活動を続けることによって細胞の中には酸化物質が作られてしまいます。
また、昨今のストレスの多いライフスタイルでは、細胞はより多くの酸化物質にさらされることになります。身体の酸化は細胞レベルで生じることが明らかにされていますが、細胞を酸化させて傷つける力を持っている分子はフリーラジカルと呼ばれており、その中で最も攻撃的なのが「活性酸素」です。活性酸素が細胞に進入することによって、私達の身体の細胞膜や遺伝子DNAが傷つけられ、細胞の機能が低下します。その結果、老化が促進されたり、さまざまな病気が引き起こされるといわれています。この酸化、特に活性酸素の害を最小限とどめることは、私たちが健康的な生活を送るために考えるべき課題です。
その問題の打開策となりうるのが植物色素成分です。
自然の植物の中に、その酸化に対抗する成分があることが分かっています。特に、緑黄色野菜や果物の中の鮮やかな色を発色する色素にその力があると言われています。これらの栄養素を効果的に摂ることは、健康的な生活を送るためにとても大切なことだとお伝えできるでしょう。その植物色素成分にも油に溶ける性質のある脂溶性抗酸化成分と、水に溶ける性質のある水溶性の2種類に分類されますが、健康的な生活を送るためにはその両方が必要であることを私たちは認識しています。
カロチノイドという植物成分
野菜や果物の黄色、オレンジ、赤および緑の色を発色する色素がカロチノイドという成分です。油に溶ける性質を持つこの成分は、自然界に約600種類以上も存在するとされていますが、このカロチノイド群が健康に役立つと考えられるようになったきっかけは1970年代にありました。野菜と果物が豊富な食生活をしている地域の住民には、特定のガンの発症率が低いことが発見されたのです。
これ以降、食事と疾病の関係に今までとは別の角度から焦点を当てた多くの研究が進められ、野菜と果物に含まれている特定の栄養素、βカロチンの研究などが始まったのです。代表的なカロチノイドには、βカロチン、リコピン、ルテインなどがありますが、私たち人間を含む動物は体内で生成することができないため、野菜や果物などから摂取する必要があります。
15種類のカロチノイド群
自然の中では1種類のみのカロチノイドが分離した状態で植物の中に存在することはありません。必ず他のカロチノイド“群”のメンバーと共存しています。幅広く多くのカロチノイド“群”を摂取することが、高い防御力を発揮するためには大切です。βカロチンがカロチノイド群の中の「スター」であっても、ルテインが目に有益であっても、ただ多く摂取すれば良いというものではありません。
カロチノイド成分は広範囲の“群”をなして、それぞれに協力し合い健康を増進する役割を演じています。高い力を発揮してもらうためには、カロチノイド成分の分量と役割が適度に保たれていなくてはなりません。多くのカロチノイドを摂ることが理想ですが、下記に挙げるような主要なカロチノイドを毎日継続してきちんと摂ることは健康を向上・維持する上でたいへん効果的です。
主要なカロチノイド群

